地球上で最も硬く、高価な宝石「ダイヤモンド」

初めまして。

 

6月より新入社員として入社しました「児玉」と申します。

 

はい。石が好きで入社した人です。ちなみに世界史も大好きです。前任のソメヤさんから引き継ぎまして同期の松坂さんと共にこれから色石バンクのブログをアップさせて頂きます。

 

初回の内容は、まさに初回にふさわしい宝石の代名詞とも言える「ダイヤモンド」について紹介させて頂こうと思います。とはいえ奥が深いダイヤモンド。初回はダイヤモンドの語源とその歴史、誕生と採掘、産出地、色の種類についてアップさせて頂きます。

 

それではさっそく紹介させて頂きます。

 

ダイヤモンドの語源とその歴史

 人類の長い歴史の中で多くの人々を魅了してきたダイヤモンド。その語源は「征服されざるもの」を意味するギリシア語「adamazein」あるいは「adamas」であり、のちにローマ人の言葉であるラテン語「adamant」になり、後世にて「a」が省略され「diamond」になったと言われています。

ダイヤモンドは紀元前9世紀頃には既にインドの河川などの漂砂鉱床から採掘されていたという説があり、古代オリエントの国々を通じて当時のギリシアや後のローマにもたらされたと言われています。

しかし古来より宝石の王座についていたのはルビーであり、ダイヤモンドはその硬さ故に14世紀末から15世紀初頭にかけてダイヤモンドを利用してダイヤモンドを研磨する技術が確立されるまで宝石の脇役でしかありませんでした。

現代のようにダイヤモンドが美しく価値のある宝石として広く認められるようになったのは18世紀に入りブリリアンカットの技法が確立され、その後いくつもの改良が施され、20世紀初頭の1919年に数学者であり宝石職人であったマルセル・トルコフスキーによって詳細な計算により導き出されたカットが一つの到達点だとされています。そして長い年月を経てダイヤモンドは宝石の王座についたのです。

 

ダイヤモンドの誕生と採掘

 ダイヤモンドは約33億年前に地球の地下約120kmのマントルの中で2000度にも達する高温高圧下で様々な条件のもとに誕生しました。

この時点ではテニスボール程の大きさの物も多々あり、中にはスイカ程の大きさにまで成長するものまであったそうです。しかしその後の噴火活動により周囲の岩石を取り込みながら地表に噴出される際にその多くが微小な小粒になるまで細かく粉砕されてしまいます。

人類の歴史上最大のダイヤモンド原石であり1905年に南アフリカのカリナン鉱山で発見された「カリナン」は3106.75カラットと桁違いの大きさでしたが、そのカリナンも元は8000カラット以上はあったと推測されています。

地表で採掘されるダイヤモンドは火山の噴火により地表に噴出されたマグマが冷えることによって形成されるキンバーライトとよばれる岩石に含まれます。ダイヤモンドの鉱床は円筒状に残ったキンバーライトにより形成されたパイプ鉱床と、そのパイプ鉱床が風化、浸食され河川等に流れ出たことにより形成された漂砂鉱床の2種類があります。パイプ鉱床からダイヤモンドが採掘される確率は2000万分の1程度であり、そのうち宝石質のものは10~20%程度と言われています。漂砂鉱床においてはその確率は1億分の1の割合でしか見つからず、そのうちの30~40%程度が宝石質のものとなります。これはわずか1カラットのダイヤモンド原石を採掘するのに何トンもの岩石や砂礫を取り除かなければいけないことを意味します。

また宝石質以外のものは工業用ダイヤモンドとして安価に売買されてます。このことからも宝石質のダイヤモンドがいかに希少であり高価なものかが伺えます。

 

ダイヤモンドの産出地

 ダイヤモンドは古くはインドでしか産出されないものとして考えられており「インド石」と呼ばれていました。その後18世紀にブラジルでダイヤモンドの鉱床が発見され19世紀に入りその産出量が下降し始めた頃にアフリカで新たな鉱床が発見されアフリカがダイヤモンドの主要産出地となりました。

現代においてはアフリカを始め、ロシア、カナダ、中国、オーストラリアなど20ヵ国以上の国で産出されています。

個々の産出地によってダイヤモンドの質に違いがあるところもまたダイヤモンドの魅力の一つであると言えると思います。

 

ダイヤモンドの色の種類

 ダイヤモンドには一般的な無色の物からファンシーカラーと呼ばれる色を持つダイヤモンドが存在します。これらのファンシーカラーダイヤモンドは地中深くの高温高圧下でダイヤモンドが生成される過程で様々な不純物が混入することによってそれぞれの色を持ったダイヤモンドが誕生します。

ファンシーカラーダイヤモンドは時によって高品質の無色のダイヤモンドの何倍もの価格で取引されることがあります。ファンシーカラーダイヤモンドは主に12種類あり希少価値が高いとされる物の順にレッド、バイオレット、ブルー、パープル、グリーン、オレンジ、ピンク、ブラウン、イエロー、グレー、ホワイト、ブラックがあります。

最も希少価値が高いとされるレッドダイヤモンドは大変な希少さ故に主な産出地が存在せず、まず市場で見ることはできない「幻のダイヤモンド」と呼ばれています。最大のものは1990年代にブラジルで農夫により河川で発見された13.9カラットの原石で後に5.11カラットのトリリアントカットにカットされ、複数の宝石商の手に渡った後にムサイエフ・レッドと名付けられました。

私たちが普段宝石店のショーケースやオンラインショップで見ることのできる色のついたダイヤモンドはそのほとんどが人工的に着色が施されたものであり、天然のファンシーカラーダイヤモンドは大変貴重なものなのです。

 

【まとめ】

初回はダイヤモンドについて紹介させて頂きました。

ダイヤモンドにはこのブログでは書き切れないほどの魅力が溢れています。なので次回も引き続きダイヤモンドについて紹介させて頂こうと思います。

もしお手元にあるダイヤモンドの売却をご検討されていましたら是非一度色石バンクにお問い合わせください。

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